生野菜ってヘルシーだと思ってた…消化に悪いってホントなの?image001
少し乱れた食生活が続くと、
なんとなーく体がだるい気がする。

野菜不足」の四文字が頭をよぎって、
頭に浮かぶのは野菜サラダ

青々としたキュウリやレタス、真っ赤なトマト。
フレッシュサラダは彩り鮮やかで、
見ているだけで健康的な感じがしますよね。

シャキシャキした歯ごたえは、いかにも野菜食べてます!
って実感できて気分も爽やかに。

さて、「野菜不足」とはどのような状態でしょうか。

症状からみていくと、代表的なのが肌荒れ
便秘、免疫力低下による風邪などの体調不良
口内炎ができたり唇が割れたりする人も多いようです。
酷くなると高血圧や悪玉コレステロールの増加から
生活習慣病(糖尿病など)にも
つながってしまいます。

それらの症状は、多くはビタミン・カルシウム・
葉酸・食物繊維などの不足
によるもの。
つまり、野菜に多く含まれるこれらの栄養素が欠乏することで、
上記のような症状が出てくるので、
野菜を摂ることが推奨されているのです。

サプリだけで補うというのは味気ないし、
栄養素の過剰摂取は却って弊害を起こしかねません。

やっぱり、ちゃんとした食べ物から栄養を補いたいですよね。

そこでフレッシュサラダ・・・というのは、
実はあまりいいアイディアではないのです!

フレッシュサラダに使われているのはほぼ生野菜のみですね。
この生野菜、イメージは野菜そのもの栄養たっぷりなのですが、
実はあまり野菜不足の解消には役立たないのです。

その理由について、これからお伝えします!

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生野菜は消化に悪いの?消化時間は?

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まず、一日に必要とされている野菜の重量は350gとされています。
これはどのくらいの量になるのでしょうか?
上記のサラダを例にとってみましょう。

レタスは細かくちぎって使われています。
レストランの前菜だと、実は1枚も使われていません。
レタス1枚の重要は30g。半分だとして15g。

きゅうりは、夏に店頭に並ぶびっくりするような大きさでも、
せいぜい150gないぐらい、
それを薄切りにして3~4枚

トマトは1個200gほどしますが、
くし形に切って1~2切れ

全部足しても50~60g程度でしょうか。

350gには程遠い!

結構量があるつもりでいましたが、
計算してみたらなんだか拍子抜けしますね。

しかもあれにドレッシングかけて食べたりしたら、
結構おなかは膨れてしまうんですよね~。

さて、そうして頑張って食べた生野菜、
ビタミンミネラル豊富・・・ではあるのですが、
実はこれ、折角食べても体内でうまく吸収されにくいんです!

野菜は、動物と違って、
細胞の一つ一つが「細胞壁」という丈夫な壁に守られています。

そして、肝心のビタミンミネラルその他栄養素は、
この細胞壁の中に存在します。

(ちなみに動物には細胞壁はなく、
細胞膜というもっと薄い仕切りしかありません)

この中の栄養素を取り込むためには、細胞壁を破壊する必要があります。

この細胞壁はセルロースという成分で構成されていて、
胃液や腸液に含まれる酵素には、このセルロースを分解する
セルラーゼが存在しません。
つまり、消化することができないのです。

セルロースは熱に弱く、加熱すれば簡単に破壊されるので、
熱を通した調理野菜では問題ありません。
またジューサーにかけたりしても、ある程度は壊すことができます。

では、このような形のままの生野菜ではどうすればいいか。

実はこのような形のままの生野菜は、大変物理的ですが
「噛んで壊す」しかないのです。

野菜の消化時間は種類によって違います

生で食べることが多いレタスなどの野菜は、
平均して30分程度で消化されることがわかっていますが、
大根サラダなど根菜2~3時間かかって消化されていきます。

噛む回数が多いと、満腹中枢が刺激され、早く満腹感をおぼえます。

ダイエットには大変有効ですが、
このあとのメインに入った野菜、
どのくらい食べられるでしょうね?

忙しい朝、炭水化物に偏りがちな昼、
晩に頑張っても一日350gはちょっと厳しいかも・・・。
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生野菜を食べ過ぎるとどうなる

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それでもがんばって食べるとします。

ところが、生野菜の状態であまり食べ過ぎると、
実はあまり体にいいとは言えないのです。

まず、野菜に限らず、冷たいものを食べると体が冷えます

肉や魚、炭水化物などはエネルギー(カロリー)も多いので、
後で体を温める効果のものもありますが、
生で食べられる野菜の多くはカロリーも低く、
体を冷やす効果しか持ちません。

内臓が冷えると働きが悪くなり、
体温が低下すると免疫力も落ちます

また、意外なことに便秘にもなりやすくなります。

生野菜に含まれる食物繊維は「不溶性食物繊維」と呼ばれ、
便の量を増やす効果があります。

ところが、食物繊維にはもう一種類
「水溶性食物繊維」というものがあります。

こちらは、生で食べる野菜類にはあまり含まれておらず、
海藻類、芋類に多く含まれます。

そしてこれは、便に水分をもたせ、柔らかくする効果があるのです。

便秘のときの便は、水分がないため固くなりがちですよね。

ただでさえ固くて出ないのに、
それが大量に控えている・・・恐ろしい状態です!


また、生野菜からは摂取しにくいタイプの栄養素もあります。

脂溶性ビタミンと呼ばれる類のものは、
生のままだと吸収されにくいのです。

そして最大の原因は「アク」です。

アクは漢字で「灰汁」と書き、
そもそもは野菜類が虫など外敵から身を守るために備えた毒素です。

例えば有名なのはほうれん草に含まれるシュウ酸
これはカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムとなり、
カルシウムとしての吸収を妨害するうえ、
結石の直接の原因ともなります。

料理でアク抜きを行うのは、見栄えと味のためでもありますが、
多少の栄養素を犠牲としてでもこの毒素を排出して、
少しでも体に悪いものをためないための先人の知恵でもあるのです。

しかし、生野菜のまま食べるということは、
これらのアクも同時に摂取するということになってしまいます。

決して悪い事ばかりじゃないのですが、
イメージほど「いいことづくめ」でもない生野菜

これに対するのは、熱を加えて調理した「温野菜」なのですが、
では具体的に何が違うのか。

次で、双方の違いをお伝えします。
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生野菜・温野菜のメリット・デメリットは?

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これまでのことから、実は生野菜にそこまでメリットがないことがわかってきました。

では、なぜそれでもなお生野菜が健康的なイメージを持たれるのでしょう?

それぞれの特徴を並べてみましょう。

生野菜のメリット

見た目に美しく、食欲を増進する

ミネラルやビタミンが熱によって破壊されずそのまま摂取できる

カリウムが豊富である

温野菜のメリット

細胞壁がなくなっているので細胞内の栄養が容易に取れる

温まっているので消化がされやすい(酵素が働きやすい)

熱で縮むので、多くの量を一度に摂取できる

油溶性ビタミンがとれる(ビタミンA,K.E,D)

アクなど有害物質が除去される

抗酸化作用が強い

生野菜のデメリット

消化がされにくく、胃腸に負担がかかる

体を冷やす

大量に摂取するのが難しい

アクなども同時に摂取してしまう

温野菜のデメリット

ビタミンB,C,葉酸、ポリフェノールなどは熱に弱いので壊れてしまう

その他のビタミンやミネラルも加熱で減少する

生食が基本である動物と違って、人類は火を使う調理を覚えました。

火を使うことによって、消化に必要なエネルギーが大幅に減り、
そのエネルギーが脳を発達させたと考える人もいます。

長きにわたって人間は、火を通したものを食べてきました。

人間が生野菜を食べるようになったのは、
実は非常に最近のできごとです。

科学が発達しビタミンが発見され、
加熱で失われるビタミンがあることがわかり、
それを補うためには生で食べればいい、
というのがきっかけです。


食感もよく、そのためのドレッシングも様々なものが開発されています。

しかし人間の体は長く加熱された野菜を食べてきたので、
比較的それに適した構造になっています。

生野菜の栄養素はそれ自体はいいものなのですが、
それを上手に消化吸収するのは少し難しいのかもしれません。
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まとめ

・野菜の栄養素は細胞壁に守られていて、
よく噛まないと消化されない


・消化時間は野菜の種類によって30分~3時間ぐらい

・生野菜の食べ過ぎは冷え、便秘、
アクに含まれる毒素の過剰摂取につながら

・生野菜からしかとれない栄養素もあるが、
消化吸収は温野菜のほうが優れている

以上のことより、
どうやら温野菜のほうが、私たちの体にはいいことが多いようです。

とはいえ、ドレッシングも豊富で見た目にも美しい生野菜
特にトマトのみずみずしさや、キャベツやキュウリのパリッとした食感など、
全く食べないというのももったいない話です。

食を楽しむために、生野菜と温野菜、
双方のいいところを組み合わせてバランスよく食べる
のが、
心にも体にも健康をもたらすのではないかなという気がします。

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