喫茶店やカフェだけでなく、
自宅でもコーヒーを淹れて楽しんでいる方は多いと思います。
挽きたてのコーヒーをドリップした時に広がる香りは何とも言えず、
美味しいコーヒーが淹れられた時はとても嬉しいですよね。
私自身もコーヒーが大好きで、
学生の頃はカフェでアルバイトしていたのですが、
その時、お客さんから寄せられる疑問で一番多かったのが
「コーヒー豆ってどうやって保存したらいいの?」でした。
そこで今回は、
コーヒー豆の保存方法や保存期間等について、
まとめてみようと思います。
コーヒー豆の保存方法は?
コーヒー豆を適切に保存する為には、まず、コーヒー豆の性質について、
簡単で良いので理解した方が良いと思います。
流通している段階のコーヒー豆は基本的に、
豆を煎って焙煎させた状態で販売されています。
コーヒー豆は焙煎する事で豆の成分が科学反応を起こし、
コーヒー特有の香り等が生まれるのです。
ところが、コーヒー豆は様々な外的要因によって、
その香りや味が劣化していってしまうので、
なるべく時間経過させず、新鮮な内に飲むのが理想です。
コーヒー豆を劣化させる主な要因を挙げると、
1 水分
2 酸素(酸化)
3 高温
4 光(紫外線)
となります。
コーヒー豆は生物と同じく、
鮮度が重要なので、
時間経過すると、豆が湿気を含み、
外気と触れる事で酸化し、
高温や紫外線によって劣化が進み、
結果として味や香りが損なわれてしまうのです。
その為、主に上記の4点に気を配る事が、
コーヒー豆を保存する上では重要になってきます。
また、どんなに適切な方法で保存をしても、
コーヒー豆は時間経過するに伴って、確実に劣化が進みます。
ですから、美味しいコーヒーを求めるならば、
コーヒー豆はなるべくまとめ買いせず、
少量を都度買うようにし、
速やかに飲む事をおススメします。
コーヒー豆を長持ちさせる保存方法は?
さて、理屈は分かっていても、お店でもない限り、
自宅でコーヒー豆を開封後すぐに使いきる事は困難ですよね。
そこで、具体的な保存方法について説明していこうと思います。
一般的に、コーヒー豆の保存方法は、
「真空パックして、冷蔵庫や冷凍庫の中で保管する」
とイメージされる方が多いと思います。
実際に私がカフェでアルバイトしている時も、
このように保存しているお客さんが一番多かったです。
この方法、あながち間違いでは無いのですが、
購入後間もない新鮮なコーヒー豆の場合は、あまりおススメできません。
新鮮なコーヒー豆は、焙煎された事によって化学反応が起き、
常にガスを放っています。
挽いて粉にした際に香りが広がるのは、
この豆の中に閉じ込められていたガスが、一気に放出されるからです。
ですから、コーヒー豆はよく「呼吸している」等と例えられます。
呼吸しているコーヒー豆を保存するには、
真空保存ではなく、
放出したガスを逃す穴が必要なのです。
基本的には、コーヒー豆を購入した際の袋には、
ガスを放出させる為の「空気弁」が備えられているので、
その袋に入れたまま、湿度を避け、
暗所で常温保存しておくのが理想です。
空気弁のついていない包装袋の場合は、
ある程度通気性のある容器に移すようにしましょう。
また、この保存方法ですと、
開封後約1週間~10日以内にコーヒー豆を使用すると良いでしょう。
もし、それ以上の期間保存するのであれば、
コーヒー豆のガスの放出も落ち着くので、
外気と触れないように密閉して、
湿度の少ない低温暗所で保存する方が良いでしょう。
ただし、冷蔵庫や冷凍庫で保存する際は、
出した時に結露する事があるので、
結露した水分で豆がベチャベチャにならないように
注意が必要です。
また、豆を挽いて粉にしてしまうと、
空気と触れる面積が多くなり酸化が進んでしまうので、
なるべく、挽くのは飲む直前にした方が良いです。
コーヒー豆の保存期間は? どれくらいで飲みきる必要がある?

コーヒーの保存期間については、
美味しく飲める「賞味期限」という捉え方ですと、
1週間~10日間と考えて良いと思います。
私がカフェでアルバイトをしていた時も、
コーヒー豆を買ったお客さんには、そのように伝えていました。
また、1週間で飲み切れる量を買う目安として、
1杯のコーヒーを淹れるのに必要なコーヒー豆の量は、約10グラムです。
ここから、自分が消費するコーヒーの量を考えて、
コーヒー豆の購入量を決めると良いです。
だいたい、100グラム単位で販売しているお店が多いのですが、
100グラムですと1~2人暮らしの方で、
だいたい1週間で飲み切ることができる量でしょう。
そして、冷凍庫等で保存した場合、
コーヒー本来の味は劣化してしまう可能性が高いですが、
約2カ月程度であれば、保存可能であると言われています。
ちなみに、こういった劣化したコーヒー豆は、触るとよく分かるのですが、
コーヒー豆は本来、油分を含んでおり、
触ると「ぬるっ」という油の感触がありますが、
冷凍して劣化したコーヒー豆はそれがほとんどありません。
ですから、冷蔵、冷凍保存は、
やむを得ず1カ月以上の保存が余儀なくされる状況でない限り、
控えた方が良いでしょう。
コーヒー豆の保存容器のおススメは?
コーヒー豆を保存する際におススメの容器、それは一言ではっきり言うと、
購入した際にコーヒー豆を包装している、
空気弁付きのコーヒー豆保存袋です。
これ以上に、コーヒー豆の呼吸(ガス放出)を妨げずに、
鮮度を保って保存してくれる容器はありません。
まあ、店頭で在庫としてストックする際に、
鮮度を保つ為に作られた袋なので、
当然と言えば当然かもしれませんが・・・。
しかし、それはあくまで業務用の保存容器とも言えるので、
一般の方ですと、1Kg程度のまとめ買いでもしない限り、
この保存用袋を手に入れることは厳しいと思います。
コーヒー豆の保存容器の選び方としては、
ある程度の通気性と、できれば遮光性があると良いでしょう。
ある程度、というのは、コーヒー豆の呼吸(ガス放出)を妨げない程度で、
通気性がありすぎると、酸化が早まってしまうので注意が必要です。
おススメは、カリタやメリタ等の、
コーヒー器具メーカーが開発したコーヒー用保存容器です。
こういった専門メーカーが開発した容器は、
やはり通気性等の面で、コーヒーの保存に適した作りになっていますし、
遮光性に配意した商品も多数あります。
一言で「コーヒーに適した通気性」と言われても、
普通の人はそんなものは分かりませんし、
コーヒー専門メーカーが開発した保存容器を使う事が
一番失敗する可能性は低いと思います。
ただ、やむを得ず冷蔵、冷凍保存する際は、
完全に密封した状態が好ましいので、
ジップロック等で十分ですよ。
まとめ コーヒー豆は鮮度が大切! まとめ買いは控えましょう。

1 コーヒー豆は時間経過とともに確実に劣化する。
コーヒー豆を劣化させる要因は、
水分、酸素、高温、紫外線・・等と存在しているだけで
触れてしまうものばかりです。
ですので、いくら配慮しても、
時間経過とともに品質が劣化してしまうことは避けられません。
購入後、1週間~10日位を目安に、
なるべく早く飲みきるように心がけましょう。
2 保存する際は、むやみに密閉しない!
通気性も大切です。
コーヒー豆は焙煎後しばらく、呼吸(ガスを放出)するので、
通気性を確保することも大切です。
購入した店舗さんに保存方法を聞くのも一つの手段ですが、
だいたい、購入後1週間位は通気性のある容器で、
湿気を避け、低温暗所で保存するようにしましょう。
1週間を超えそうな場合は、密閉した容器で冷蔵保存、
1カ月を超える時は、冷凍保存すると良いでしょう。
3 コーヒー豆は鮮度が命!
美味しさの為には手間を惜しまないように・・。
以上のように、コーヒー豆は、新鮮な魚と同じように、
鮮度で大きく品質が左右されるものです。
はっきり言って、自宅で楽しむ場合は、大量の豆をまとめ買いして、
挽く量も一気に大量の豆を挽いて
粉状で保管した方が手間はかかりませんが、
それではコーヒー豆の鮮度がすぐに失われてしまいます。
せっかくドリップしてコーヒーを淹れるのであれば、
挽きたての新鮮なコーヒー豆で美味しいコーヒーを味わってみましょう!
豊かな香り広がる、お店のようなコーヒーを自宅で淹れられた時は、とても幸せな気分になれますよ。
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